ラコステ飴 -組飴職人の意地と誇り-

まいあめ工房はこれまでに延べ3000社を超える企業、官公庁、学校からの依頼を受け、5000点を超えるデザインのオリジナルキャンディーを制作してきました。

簡単だったもの、難しかったもの、失敗してしまったもの、思っていた以上にお客様に喜んでいただいたもの。

いろいろなデザインの飴の依頼を受け、それぞれのデザインのオリジナルキャンディーに我々の想いも乗せ、様々な人々の手に渡っていったことと思います。

今回のブログではその中でも特にまいあめ工房にとって思い入れのある飴について紹介させていただきます。




2012年の春、一本の電話が入りました。

ファッションブランド「ラコステ」様からの電話でした。

電話の内容は、
ラコステのロゴを金太郎飴(原文ママ)にしたいと思い、いろいろと問い合わせをしましたが今までお願いした会社すべてで制作不能ということで断られています。まいあめ工房さんが最後の望みです。引き受けてくれませんか。
というものでした。

ご担当者様からお話を伺うにつれ、何とか飴を使って新店舗のプロモーションをしてみたいという熱意が伝わってきます。

「いろいろな金太郎飴(原文ママ)制作会社にワニに見えればOKですと依頼し、それでも断られていますですから難易度については承知しているつもりです。何とか引き受けていただけませんか

ワニそのものが非常に難しいこともご理解いただいているうえかなりお困りのご様子でしたので、製作できるかどうか実は微妙なところでしたがとりあえず「ワニ」ということでお引き受けすることにしました。


そうしてお客様から頂いたデザインはこちらでした。

s-logo_lacoste.jpg正直言ってこのワニを再現するのはなかなか至難の業です。

崩れることを想定して、そういった場合でもいかに「ラコステのワニ」として見ていただけるか。

ああ、・・・・なるほど!とタイムラグがあってもいいからラコステを連想していただける。そんな飴を想定してデザインに取り掛かり、現場との打ち合わせに入ったことを今でも覚えています。

数日のち、飴用に簡略化したデザインデータをラコステ様に送付し
これで行きましょう。お願いします!
とのご連絡をいただき、ようやく出来上がったデザインを元に職人を交えての製作会議に入りました。


s-LACOSTE割.jpg
これが設計図?と思われる方も多いかと存じますが(笑)、スピードが命のこの仕事、細部にこだわり全体のイメージを損なうよりも、ざっくりとイメージを作り上げることのできるパーツ割がキモです。

この画像の場合はワニをワニらしく見せるため周囲のスペーサーを主にパーツ構成を考えているのでよりざっくりとした設計図に見えるわけですが、こんな打ち合わせをしていたところで突然大将が

「ちょっとこれはまずいぞ!!」

と、声を荒げたのでした。。。

ラコステさんにはこのデザインで了解を取っていますし、今更まずいも何もないのですが・・・
「先方の了解を取ってあるから大丈夫だよ」
と、私が軽く返すと、


「飴には裏と表があるから、どちらが正面かわからない以上、ワニが左を向いたらまずいだろ」

「あ!」

左を向いたら・・・

crocodile.JPG
別のブランドロゴ(ヤング産業様のクロコダイル)になってしまう!!

刺繍や印刷物のようにはっきりと違いが判るならまだしも、「ワニに見える」ということを重点に置いたオリジナルキャンディーでは、両社を区別できるレベルに仕上げるということは不可能です。

焦って、早速担当者に判断を仰いだわけですが、納期までにはあまり時間もなく一刻も早い回答が望まれる中、ラコステ様からの回答は

「とにかく、どちらを向いているのかはっきりさせるためにワニの下にLの文字を入れてみましょう。『L』の文字が読めるほうが正しいロゴだとわかっていただけるということで、これで進みます。ワニだけでも難しいのに申し訳ない!」

というものでした。

お客様の最終確認も取れたので、製作打ち合わせ時に現場のスタッフに報告したわけですが・・・

大将の機嫌が悪い・・・

ことのほか機嫌が悪い・・・

やっぱり「L」だけ入れるにしても、難しいからご機嫌を損ねたかなぁ・・・なんて私が思っていると。。。

「そんな『L』だけ入れるなんてみっともないこと俺にやらせるなよ!」

( ゚Д゚)ハァ?

「こうなったらきっちりと LACOSTE って入れようじゃないか!」

Σ(゚Д゚;エーッ!

「それが一番いいに決まってるんだから、頑張ってやってみようぜ!」

と、大将の想いが爆発!

そんな熱い勢いのまま制作したのがこのLACOSTE飴です。

s-LACOSTE 3.jpg

いかがでしょう。

職人の意地と誇りが作り出した組飴技術の塊そのものです。

「なんとかできたよな」と、ポツリとつぶやく大将の顔には職人としての満足感と、率いるチームへの信頼感があふれていました。

すごくいい出来だよね、と私がねぎらうと

「ゴメンな。ワニの鱗だけど、俺の腕では18枚しか入れられなかったよ」

と返されて、ルーペで完成した飴の鱗の数を確認したものでしたw



出来上がった飴をラコステ様に送ると
「ブランド名まで入れていただけるとは・・・」
と、驚きのあまり言葉が出ない様子でした。

もちろん非常に喜んでいただき、お台場のダイバーシティー店や渋谷のフラッグシップ店舗のオープン時などに、ノベルティーとして配っていただきました。

s-IMG_3217.jpg
この飴は受け取ったお客様にも大きな反響を呼び、TwitterやFacebookなどでも拡散していったようです。


その後、ラコステオリジナルロゴ飴はバリエーションが増え、ロリポップタイプやLACOSTE LIVE!などの製作も行ってきました。

s-photo13.jpg

そのたびにFacebookやTwitterなどで話題にされるオリジナルキャンディーに育っていきました。


あなたの街のラコステショップで、オリジナルキャンディーを見かけることがあれば、まいあめ工房の職人の「意地と誇りと技術の塊」である飴のこんなバックストーリーを思い出していただければ光栄です。


オリジナルデザインの組み飴作りの日誌。まいあめ工房の組み飴デザイナーが、組み飴作りの舞台裏をつづります。

組み飴デザイナーって?

オリジナルデザインの組み飴を作る際、飴の絵柄(形や色の組み合わせ)には、組み飴で表現しやすいものとそうでないものとがあります。そのため、組み飴独特のデザイン技法が使われます。

まいあめ工房では、お客様からいただいたオリジナル飴の原画をより良く再現するために、専任の組み飴デザイナーがお客様のデザイン画を組み飴用にデザインし直し、ご提案しています。

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