漢字四文字は至難の業

キャンディーはコミュニケーションツールなので、まいあめ工房へのオーダーはメッセージ性が高いものがニーズとしては多いです。

「ありがとう」「よろしく」など日常的によく使う挨拶のようなメッセージはまいあめ工房の定番商品としてご用意していますが、会社の名前とかサービスなど、ダイレクトに伝えたいメッセージはオリジナル製作として依頼を受けるわけです。

もちろん飴の直径が約20ミリ、デザインを表現できるスペースとしては直径で15ミリの円でしかないので、特に文字数にはシビアな限界があります。

横一列でいえばアルファベットであれば確実に読めるようにするには6文字
ひらがなでは4文字


まあデザイン的に融通をきかせて2行にとなれば多少は冒険もできます。

しかしですね、2行で漢字4文字

これはかなり厳しいですね。

何しろ漢字の場合、画数が多くなりがちです。

画数が多くなればそれだけ組み立てる際のパーツ点数が多くなり、時間もかかりますしリスクも高くなります。

ですが、依頼するお客様にとってはそのあたりはなかなかご理解いただくのは難しいこともあったり、現場サイドも
「思いきって作っちまおうか!」
などと、元気のいいことを言ったりするので、数年前でしたら絶対お断りしていたような

「漢字四文字」

などをそこそこ作っていたりします。

そこで今回ご依頼いただいたのは、こちら

20120420_01.jpgデザインとして描いてしまえば丸の中に「保険相談」ことありませんが、これを飴にするとなるとそれはそれは至難の業です。

何しろ「線」ではなく、「物体」を使って組み立てないとだめなんですから。

パーツ点数でいえば100近くなってます!

40分以内に作りきらないと、背景の白い部分が透明になってしまい失敗です・・・。

白い部分は透明な飴に空気を含ませ光を乱反射させることで白く見せるわけですが、時間がたてば空気が抜けて乱反射しなくなり透明に戻ってしまうので、意図した配色にならないためです。


作る直前にまるで喧嘩をしているようなハイテンションな打ち合わせがありまして、青と白の飴のパーツわけを確認しつつ飴が炊き上がったら一気にハイペースで作業に入ります。

外科医だったらブラックジャックをほうふつとさせる手さばき、そしてその組織力はチームドラゴンも真っ青といってもいいほどのものです。

制限時間内に何とか組み上げ、直径20ミリに引き伸ばしてカットする瞬間は、どんなデザインであろうと緊張感が漂うものですが、今回は特に張りつめた空気が流れました。



そうして出来上がったものはこちら


20120425_3.jpg
いかがでしょうか?

皆様のご感想をお待ちしております!

Pinterest Candy を作りました

PinterestGuide.com から Pinterestさんへプレゼントしたい!という依頼を受け「Pinterest Candy」を作りました。

ドドーンとまずは出来上がりイメージから。

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Pinterest風の配置にしてみました。

できあがりはまあきれいな感じですが、実はこういう単純なデザインがかなり難しかったりします。

歪みひずみが目立ちますので、ちょっとしたことで意図したものに見えないんですね。

さて、例によって工程ですが、いつもよりパーツが少ないため飴の温度が下がるまで時間調整したり、固さの確認などしたりしながら、慎重に作業を進めました。

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飴を冷却板に流し込み

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味や色を付け

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まとめます。

ここからは本当に職人技です。設計図を見ながらパーツわけしつつ、飴の硬さや曲がり具合を確認しながらの神経を使う作業。

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直径25センチぐらいの大きな棒状の飴(20キログラムほどあります)をパッチーローラーという機械に入れ温めながら直径2センチに手で絞っていきます。

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ギューンとのびましたよ!

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程よく出来上がりました!

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一連の工程がしっかりご覧いただけるよう7分ほどの動画にまとめてみました。





文字入りキャンディーについて

まいあめへのオーダーはそれこそ色々なものがありますが、代表的なものといえば「文字」です。

メッセージ性が高いのできちんと読めるものに仕上がれば、手渡された方にそのメッセージがダイレクトに伝わります。

これまで様々な文字を飴に組み込んできましたが、キャラクターなどと違い簡略化するというリメイクが通用しないので、苦労することが実は多かったりします。

また文字だけでは寂しいということで、簡単なアイコン風なデザインと文字を組み合わせてご依頼いただくこともあります。

お客様からいただいた元デザインはこのようなものでした。

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印刷物としてみる場合、どちらも大して変わらないと思うのですが飴としてみる場合は違ってきます。

飴が光の影響を受ける関係上、左のオレンジベースで白文字の方が圧倒的に見にくくなるので、お客様には右の白ベースオレンジ文字をお勧めいたしました。
デザイン概要書として提案させていただいたのはこちらのデザインです。

シャルドネ.jpg

これでお客様の了解を得て制作にはいるわけですが、飴のデザイン的にはもう一つ難点があります。
この場合文字が外周に沿って円弧状に配列されていますが、印刷物としては自然な仕上がりになっています。
ところが、いざ飴に組み込むとなるとこういった円弧状に文字が配列されているものはアルファベットならそれなりに可愛くデザインされ読めるのですが、画数の多い文字やひらがなのように曲線が多い物は読みにくくなる傾向があります。

周りからの圧力で、外周が歪みやすいためです。

また文字数が多くなると読みにくくなることも事実です。

まいあめ工房ではお客様に文字の場合は、まっすぐに入れることをお奨めしています。

さて、できあがった飴はといいますと

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簡単そうに見えて実は難しい、文字の配置のお話しでした。

名古屋市上下水道局さんのまいあめ

この時期は毎年、名古屋市上下水道局様のキャンディーを作っています。

名古屋市にあるマンホールのデザインは「アメンボ」なのですが毎年このモチーフは決まって製造します。

下の画像は、まいあめ工房の真ん前にあるマンホール。

DSC00990.JPG

できあがった飴ですが、虫ってすごく難しいんですよ。おまけに足の所の波紋もありますが、細いラインで作ってあるのと、水をイメージしている背景のため透明な青い飴を使っていて、白い波紋が透けてぼんやり見えます。

DSC00991.JPG

その年によってデザインが変わったり、デザインが増えたりして毎年毎年頭をひねっているわけです。

今年は4種類を作ったのですが、初めてのデザインがありましたのでそのお話しを少々。

名古屋の東にその名の通り東山という動物園などで有名なところがありますが、そこに東山給水塔という建物があります。

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東山給水塔
(所在地:千種区田代町)
 
東山給水塔は、昭和5年3月に建設され、昭和48年2月までの43年間、千種区覚王山一帯の高台に給水するための配水塔として利用されてきました。昭和54年3月からは、災害対策用の応急給水施設に改造し、再利用しています。
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画像はこちらです。

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なんとこれがモチーフなので、まいあめ用にリメイクするのも大変なわけです。

でもこれってできあがったら、ムーミン谷の家みたいにメルヘンチックでカワイイキャンディーにできるだろうと、リメイクの大変さもなんのその、あれこれいじってできあがったデザインがこちらです。



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これはこれで結構大変なんですよ。
絵が描けても飴にならないデザインを起こしていてはしかたがないので、
組み飴デザイナーはあくまで「飴作り第一!」的なスタンスでデザイン作成です。

キノコにならないでという注意イッパツで、大将との打合せは軽く終了し(いやいやこういう一言が大事ですし、非常に職人には響くわけです)

そしてついにまいあめとして完成です。

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やっぱり可愛くできあがったと思いませんか?






ベネツィアンガラスをイメージしたまいあめ

ホームページなどでも告知しているとおり、8月6日土曜日に東京都庭園美術館に於いて「キャンディーでミッレフィオーリ」というイベントを行います。

組み飴(金太郎飴)の製造工程を通して、ベネツィアングラスの技法「ミッレフィオーリ」を解説していこうというコラボ企画です。

この企画を打ち合わせている過程で、東京都庭園美術館内のミュージアムショップでのアイテム販売の話が持ち上がり、同時進行で進めて参りました。

東京都庭園美術館様からいただいたモチーフは数点に上りましたが、最終的候補はこの2点で落ち着きました。

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美術館内での販売期間については期限はないものの、今回の「皇帝の愛したガラス」にちなみ、ガラスのイメージが伝わるようなデザインにするということで、デザイン概要書を作成し、東京都庭園美術館様からもOKが出ました。

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デザイン担当としては美術館の学芸員さんの監修を受けるデザインを出すということでプレッシャーを感じましたが、なんとかOKが出て一安心。

味は学芸員さんのリクエストで何故か「杏仁豆腐」に決定しました。

さて、後はいかに概要書に沿って尚かつ「ガラスっぽいイメージ」を伝える飴にするかという職人の腕の見せ所ですが、いかがでしょうか?

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学芸員の皆様には大変評判がよいようで、先日実演の最終打合せに伺った際にはミュージアムショップをご案内いただき、写真を撮らせていただきました。

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東京都庭園美術館にお立ち寄りの際は是非ご覧下さい。


オリジナルデザインの組み飴作りの日誌。まいあめ工房の組み飴デザイナーが、組み飴作りの舞台裏をつづります。

組み飴デザイナーって?

オリジナルデザインの組み飴を作る際、飴の絵柄(形や色の組み合わせ)には、組み飴で表現しやすいものとそうでないものとがあります。そのため、組み飴独特のデザイン技法が使われます。

まいあめ工房では、お客様からいただいたオリジナル飴の原画をより良く再現するために、専任の組み飴デザイナーがお客様のデザイン画を組み飴用にデザインし直し、ご提案しています。

過去の記事(月別)

  • 組み飴でどこまで再現できるか?
  • まいあめができるまで

まいあめの関連商品

  • 合格飴
  • 「ありがとう」飴
  • 「祝」飴
  • 「よろしく」飴
  • 寿・めでタイ飴入り「まいボックス」登場!
  • ハードキャンディーのオリジナル制作